2008-02-01から1ヶ月間の記事一覧

浜田省吾「LONELY」

浜田省吾について、とりあえず、一曲選ぶとしたら、これなのかな。ひとつアルバムを選ぶとしても、『WASTED TEARS』かな、と。WASTED TEARSアーティスト: 浜田省吾,星勝出版社/メーカー: SME Records発売日: 2003/09/26メディア: CD クリック: 8回この商品を…

甲斐よしひろ「そして僕は途方にくれる」

この曲は、昔、だれだったかが、歌ってヒットした曲ですね。銀色夏生が作詞していう。『翼あるとき2』というトリビュート・アルバムにある。昔、小室哲哉が、甲斐バンドからの影響を言っていたのがあったが、正直、最近は、ほとんど知識ない。 君の選んだこ…

柄谷行人「アカーの裁判を傍聴して」

このエッセイにおいて、アカーの人たちの裁判を見る機会をえたときの、感想を書いている(昔、雑誌の現代思想の特集で見たのですけど、下記の文庫の解説にあるようです)。 私は1961年ごろ、安保闘争の6・15事件の裁判に関係したことがあり、以後も友人が被…

「ドッグヴィル」

ニコール・キッドマン演じるギャングの娘が、あるアメリカの閉鎖的な村にそのギャングたちにつれられて、やって来るところから始まる。 その村で何ヶ月か平和にすごしていたある日、彼女は、親しくしていたある、果樹園で働く、村の男に、レイプされる。その…

柄谷行人「『世界共和国へ』に関するノート(2)」

以前、柄谷行人が、どこかで、「必要」というようなことを言ってたような記憶があるんだけど、どこに載っていたのかが思いだせない(確か、以下のマルクスの有名な言葉に関連しての話だったと思うんですけどね。 各人はその能力に応じて、各人にはその必要に…

The Street Sliders「蜃気楼」

the Street Sliders には、アルバムで『天使たち』という、名作がある。 その中の曲の中では、なんといっても、「Back To Back」、ですね。昔、いいなあ、と思ったのだが、ここでは、「蜃気楼」。これもいいっすね。天使たちアーティスト: THE STREET SLIDER…

柄谷行人「丸山眞男とアソシエーショニズム」

丸山眞男の、政治的な面での、市民の性向の分析を、紹介している。X軸に、政治的権威に対する求心性、Y軸に、結社形成性、を置いて、第一象限は、民主化、第二象限は、自立化、第三象限は、私化、第四象限は、原子化、としている。そこで、成熟した社会に…

図書館

ある雑誌のある記事にたしか書いてあったような気がして、それが気になって、それを読もうと、ちょっと離れた図書館に行った。 まず、ケータイのナビが分からない。結局、駅前から、ある通りで行けば、まっすぐ、10分でつくのだが、その通りの名前が書いて…

大江健三郎「政治少年死す」

大江健三郎の、「セヴンティーン」の第二部である。主人公が、左翼のリーダーを刺殺してから以降は、ちょっと、煩雑になって、まとまりがなくなっていくけど、それ以前の筆力は、やっぱり、大江健三郎だ。これだけの、密度のものを書くというのも、さすが、…

立花隆『中核VS革マル』

中核、革マルは、60年代、学生運動の頃からある、新左翼と一般に言われる、政治組織ですね。最近は、和解をしているみたいな話があったような気もしますが、内ゲバのさかんだった頃を、まとめている。中核VS革マル(上) (講談社文庫)作者: 立花隆出版社/メー…

山文京伝「風紀委員長の渇望」

アダルト・コミック(漫画のエロ本)。短編集の中の一つ。作品自体は、女子高生で風紀委員長の女性が、不良の男子高生と性的関係になっていく、というそれだけのもの。その男子高生は、素行不良により、学校をやめ、彼女の前から姿を消す。10after (ホットミ…

上野千鶴子「<外部>の文節」

上野千鶴子は、古事記や、日本書記における神話の部分を、文化人類学として、分析すると、実に典型的な、文化人類学的な傾向、構造を示していると主張する。 外来王としての、スサノオ。正直、あまりぴんとこなかったが。神と仏―仏教受容と神仏習合の世界作…

トマス・クーン『コペルニクス革命』

トマス・クーンというと、『科学革命の構造』 科学革命の構造作者: トーマス・クーン,中山茂出版社/メーカー: みすず書房発売日: 1971/03/06メディア: 単行本購入: 14人 クリック: 365回この商品を含むブログ (90件) を見る において、「パラダイム」という…

網野善彦「楠木正成の実像」

網野さんが、戦中の忠君愛国の鏡、楠木正成について書いた、短いエッセイ。『中世的世界とは何だろう』という新書でも読める。 楠木正成が、なぜあれほどの生真面目なのかについて、彼のその立ち位置が、後醍醐帝についていくしかない、ほかに行くあてのない…

坂田聡『苗字と名前の歴史』

日本人にとって、氏名の氏は、いわば、明治以降に、今の形になったそうであるが、しかし、そのことは、なんなのか。それについて、この本では、性と苗字でいえば、それは苗字の方なのだということが、強調される。 では、その苗字とはなんなのか、なのだが、…

柄谷行人「「努力目標」としての近代を語る」

大塚英志との対談。あらためて、ネットと匿名の問題が論じられている。 一方、ギリシアの民主主義は本質的に、くじ引きによるものです。直接民主主義といっても5000人も集まって議論ができるわけがないのです。あれはかたちだけです。大事なのは権力をも…

小島毅『足利義満 消された日本国王』

今回は、義満日本国王にフォーカスをあてたもの。二つの命題を提示している。ひとつは、「孟子は革命思想なのか」。これについては、歴史的に否定的な考えを示している。もう一つは、「義満国王は天皇家をのっとろうとしたのか」。こちらは、むしろ当時とし…

「スキャンダル」

ヨン様主演の韓流映画。主人公のヨン様がプレイボーイの設定の作品。ヒロインの女性を騙し、主人公は最後は後悔するのだが、間に合わず、彼女は自殺する(だったかな)。ラクロの恋愛小説「危険な関係」をベースとしている、らしいがよく知らない。 R指定と…

「我が心のオルガン」

イ・ビョンホン主演の韓流映画。1960年代の田舎の山の中の小学校が舞台。イ・ビョンホン演じる新人教師がこの田舎の小学校に赴任してきたが、ふられて教師としてやっていく自信をなくし、逃げるように学校から去っていくシーンで作品は終わる。それはい…

加納実紀代『戦後史とジェンダー』

いろいろな話題にふれているが、まず、戦中から、戦後すぐに、子供だった世代の女性に、いろいろアンケートした内容にふれた論文がある。それにしても、日本の女性にとって、戦中と比べて、戦後は、法律的な面で、ひっくり返った言っていいくらいに、ものす…

柄谷行人「他者・契約・共同体」

青野總さんとの対談。 前に、エリック・ホッファーの本を読んでいて、彼が「挿絵のない本」を探して読んでいる、といったことが書いてあった。それは、たんにそういった絵というものが好きじゃないというのもあるだろうが、やはりユダヤ教的な、偶像崇拝の禁…

西尾維新『ネコソギラジカル』

やっと、戯言シリーズを読み終わった。最後の『ネコソギラジカル』は、ミステリですらなかったですね。 ミステリにおいて、殺人事件は、切っても切れない関係にあるが、それが、連作となると、どうしても、死者の記憶と追悼を伴わざるをえなくなる。しかし、…

デスノート

コンビニでジャンプのデスノートを立ち読みした。ニアLは、新たなキラとの戦いを拒否するが、それは、彼自身が興味がもてないから、という。それは、すでに、デスノートの秘密が分かっていることもあるし、ミステリとして、退屈に思えるということなのだろ…

ザレい

仕事場が変わって、最近は、往復3時間近く、電車に揺られている。ヒマなので、なにか本を読もうと思うのだが、アキないで、ヒマをつぶせるものというのは、ないものだ。最近は、西尾維新の戯言使いシリーズを読んでいる。やっと、『ヒトクイマジカル』の半…

東浩紀「森暢平×東浩紀」

この対談において、今の天皇制と、今のインターネット上のコミュニケーションとが、比較される。 少し関係ない話だが、この前のサンデープロジェクトで、日本の今年に入ってからの不景気が、サブプライムでなく、ブルドックソースと米スティール・パートナー…

宮尾登美子『天璋院篤姫』

大河ドラマの原作だそうで、昭和58年の作品だそうだ。歴史小説は、時代資料との戦いであるが、徳川の関係者に、篤姫の遺言の話などを聞いて、それを手がかりに書いたという話をあとがきの対談で作者はしている。 読んでいて、はっきり思うのは、篤姫が、徳川…