2017-05-01から1ヶ月間の記事一覧

坊屋春道の見る世界

漫画「クローズ」の外伝を読むと、主人公の坊屋春道の中学校時代の様子が、彼の後輩によって語られる場面があるが、その内容はその時の高校時代の彼の慣習と変わらないものがすでに中学時代に確立されていることを伺わせる内容になっている。 春道は徒党を組…

なぜ自殺「幇助」は犯罪なのか?

漫画「天」の16、17、18巻がなぜ後味の悪い内容になっていると私が感じるのかは、ひとえに、 自殺幇助 が描かれているから、と言うしかない。言うまでもないが、自殺幇助は「犯罪」であるが、それ以上に、この漫画が自殺「幇助」には 正義 があるかの…

ユビキタス的な話はどうなったのか?

少し前、ユビキタスと言って、つまりは、私が服を着てどこへでも出掛けるのと同じように、IT製品を身に付けて日常を送るようになるだろう、といった意味で語られていたわけだが、それはどうなったのだろう? 確かに、ポケモンGOで、少しVRが注目された…

サッカー日本代表に選ばれる選手

やっと、サッカー日本代表の選手の「選考」がおもしろくなってきた。 日本の今までのW杯での敗戦を振り返ってみると、ようするに 天才 が反転して 穴 だった、ということに尽きているように思われる。日本の代表選考は、「天才」中心主義であった。天才のス…

ISの精神攻撃

そもそも、私に理解できないのは東浩紀先生の『観光客の哲学』における、欧州で頻発している 無差別テロ についての現状認識についての記述なわけである。 ぼくがここで念頭に置いているのは、ホームグロウン・テロリストやローンウルフと呼ばれる、先進国の…

ルールは超えられないのか?

ボクシングの村田諒太の試合で、再戦を指示したWBAの会長が、試合でのジャッジのうちの二人を半年の資格停止にしたことは、少し考えさせられる事態ではある。 例えば、今の森友学園の問題は、だれがどう見たって、真っ黒なのに、ただただ、直接の総理大臣…

豊洲市場にまつわる「都市伝説」

築地市場の豊洲移転問題は、私たちが何度も昔から見てきた 大型公共事業問題 と同じであって、巨大ダム建設問題とも似ているし、そもそも、原発問題とも似ている。 今さら止められないとか言っている人は、満州事変も「今さら止められない」だし、日中戦争も…

事大主義についての考察

事大主義は今の日本ではあまり使わない言葉だが「小が大に事(つか)える」という、もともとは孟子の言葉なのだという。ようするに、偉い人の言うがままに振る舞う、というわけで、まあ、今の日本では日常的な風景だ、ということになるだろう。 今の自民党は…

旧石器時代と「ケータイ」

さて。以下の記事であるが、 ケニアの場合、まず、治安が悪く現金を持っていると強盗に遭うこと。特に無電化の農村では、地中に穴を掘り、お札をいれた壺を埋めて貯金するため、盗まれたり水に濡れたりなどといった、状況がありました。 しかし、ケニアでは…

平等と大学

(平成の治安維持法である共謀罪が衆議院を可決したというわけだが、そもそも、スノーデンの日米合同委員会についての告発を考えるなら、マイナンバー、盗聴法、共謀罪、集団的自衛権と、いわゆる、国会がまったく機能せず、与党がまるで、亡霊にでもとりつ…

安藤馨・大屋雄裕『法哲学と法哲学の対話』

例えば、ストローソンの「自由と怒り」においても、ある「奇妙」なやりとりについて記述されている。つまり、私が「怒る」とき、それは相手が「怒る」ことをある意味で、「含んでいる」相手であることを前提にしている。例えば、なんらかの精神障害でうまく…

道徳の「自然化」

近代における「自然科学」、つまり、「実験科学」が主張している内容を考えるなら、私たちが「実験科学」 において実験する「対象」と 同じ ように「人間」も扱えるのではないか、と考えることは論理的に一貫していて、見通しがすっきりすると思われるわけで…

映画「BLAME(ブラム)」の世界

とりあえず、私は映画館で「BLAME(ブラム)」を見たのだが、まったく、予備知識をもたずに見たからか、とても楽しめた。 この世界は現代における 世界政府 幻想を徹底的に破壊している。この世界は一種の「パラドックス」として描かれている。つまり、なぜ…

安倍首相vs北朝鮮

おそらく、安倍首相は東条英機に似ている。今回の平成の治安維持法である共謀罪の衆議院通過はその法案の内容についてもさりながら、その国会での審議がまったく成立していない。まったく、滅茶苦茶であるのにも関わらず、法律だけは成立していく。政権中枢…

阿満利麿『日本精神史』

道徳的な「傾向」性も、結局は「進化」論的な意味での「進化」だよね、という説明は、そういう意味では宗教だろうがなんだろうがそうだ、ということになる。 そもそも道徳は、子どもに対する「しつけ」と区別ができない。しかし、そういうふうに言ってしまう…

観光の経済学

(共謀罪という平成の治安維持法を強行採決するために、皇室を利用か。ここまでの安倍政権の露骨な皇室の政治利用を保守派は許していいのか? 普段は皇室の尊厳の重要さを語りながら、安倍政権のこういった露骨な皇室の「道具」化に文句を言わないって、どっ…

進化と道徳の関係

人間がさまざまな慣習をもっていることには、おそらく、なんらかの進化論的な意味があるのだろうと言うことには、一体、どういった意味があるのだろうか? 例えば、ある商品を買おうと店の前の行列に並んでいるとき、その列がいつまでたっても進まないので、…

グローバル化とは何か?

そもそも、グローバル化がさかんに言われたのは、小泉政権での新自由主義においてであった。 それは、工場の海外流出という文脈で語られた。その後の民主党政権においても見られたように、その当時のトレンドは「円高」であった。円高においては、労働者の賃…

ランサムウェアにまるで反応しないこの国

それにしても、世界中でランサムウェアで大変なことになっているのに、なんで日本のマスコミは騒がないんだろうね。なんだろう、この静けさは。おそらく、Windows updateを最新化してあれば問題ないというところで、多くの企業は大丈夫と思っているというこ…

孤独な優等生JK

アニメ「ラブライブ」を最初に見た人が、すぐに気になるのは、だれが「作曲」をするのか、という点ではないかと思う。それについては、第一話から一年生の真姫ちゃんを穂乃果が音楽室で発見することで、彼女の担当ということで、その後展開している。 しかし…

今さらのwラブライバー宣言

それにしても、秋葉原はいつから「ラブライブ」のコンテンツばかりが、街に氾濫するようになったのだろうか。 もちろん、その印象は人によって違うのかもしれない。確かに、見方によっては今でもアキバはAKB48のコンテンツばかりだと言う人も多いだろう…

自殺したA級戦犯

明治以降の日本において、だれがどう見ても明らかにおかしいのが「満州事変」であろう。これが実際に、日本の中枢が起こした事件だったのかは、今となっては分からないが、問題はそんなところにあるのではなくて、それ以降の 戦略 を完全に描いていなかった…

辻田真佐憲『文部省の研究』

結局、日本の問題というのは日本の「教育」問題だということになる。どういう意味かというと、戦前の皇国史観ということになるわけだが、具体的には「国体の本義」「臣民への道」なわけである。 この「国体の本義」「臣民への道」はいわば「マルクス主義」と…

大澤真幸「誤配は続く ----東浩紀『観光客の哲学』を読む」

東浩紀先生の新刊であるゲンロン0については、まあ、いろいろとつっこみたいところはあるにはあるが、それらは、ある意味において、今まで、東先生が言ってこられた「持論」であられるわけで、まあ、そういったことについては、今までも、このブログでもい…

僕と似た君

前期のアニメで一世を風靡したのが「けもフレ」だったわけだが、あのアニメのなんとも座り心地の悪い感じを与えたのが、エンディングの「みゆはん」というシンガーソングライターの「ぼくのフレンド」という曲であった。 あのエンディングは、明らかに人類の…

國分功一郎『中動態の世界』

例えば、経済学にしても、一人の人間の「所有権」によって、始めてこの「経済システム」が成立しているように、ここにはある「主体」といった 内と外 に分割されるような「境界」が「ある」ということが前提になっている。しかし、ここで言う「所有権」とは…

P2Pの哲学

SNSもマストドンという「インスタンス」と呼ばれる、ある種の「無限のサーバ」をもったクラサバのような構造を示すものが現れたことで、次の段階に進んだのかな、といった印象を受けているが、こういった形態がどこまで進むのかは少し微妙な感じはしてい…

武田綾乃『立華高校マーチングバンドへようこそ』

結局、世の中には二つの「表現」があって、一つはいわゆる「抽象」とか「表象」と呼ばれているもので、ある直接的な対象そのものを記述しないで、なんらかの別の表現によって、その指示しようとしている対象を解釈するという手段であって、こちらはなんとい…