2017-06-01から1ヶ月間の記事一覧

第三者的存在

今回のバニラエアの問題をネットで見ていて、私は興味深い印象を受けた。まず、バニラエア側は問題の事件が起きた後すぐさま、「謝罪」をして、改善策を行っている。ということは少くとも、バニラエア側がなんらかの過失を認めているわけである。 それで、事…

日本という国

果して、日本という国家がほとんど世界の最先端からおいていかれそうになっている今の状況を見るにつけて、一体いつ、なぜ間違ってしまったのだろう、ということは考えるわけである。 なぜ、こんなふうになってしまったのだろう。 もちろん、そこには日本語…

西田亮介『不寛容の本質』

東浩紀先生の昨日紹介した、ニセ反原発論についてであるが(なぜエセ科学批判の人は、こういってニセ反原発論の嘘のレトリックを批判しないんだろうねw)、もう二つおかしな論理があって、つまり、放射性廃棄物を無害化を未来において達成できるなら、原発…

東浩紀先生の「実在についての信念の私的性格」

なんかおかしいな、と思い始めたのはいつだったのかも忘れてしまったが、なんか、とりあえず言っていることが変だと思い始めて、調べ始めたわけだが、結局のところその理由が今だによく分からないというのが、東浩紀先生のレトリックというわけだが、一つの…

東浩紀先生のスーパーロジック

東浩紀先生のスーパーロジックは、もはや誰にも理解できない高みにまで至ってしまったようである。 技術の進歩は予見不能なので、原発もいつかは「他人任せ」を解消できるかもしれない。だから原発がどうしても必要ならば、使い続けてもよいとぼくは思う。 h…

築地移転問題の問題

築地移転問題は、前にブログで書いたように、両立論によって都知事の方針の決定がなされたわけだが、それに対する批判は両陣営から行われている。しかし、小池都知事にとって、大事なポイントは築地移転問題を次の選挙の争点にさせないことにあるのだから、…

BUMP OF CHICKEN「虹を待つ人」

もしも人間が「簡単に壊れる」ということの意味を考えるとするなら、多くの自明とされている「健康人の哲学」は徹底した再考を必要する、と考える。 しかし、それはどういった形において実現するのだろうか。 このことを BUMP の二つの曲「虹を待つ人」と「r…

BUMP OF CHICKEN「ray」

「ray」においては、「別れ」と、その悲しい光を「封じ込め」ることの関係が考察されている。ここにおける「別れ」には多くの意味が含まれていると解釈できる。もしかしたら「死」を見ているのかもしれない。 お別れしたのはもっと 前の事だったような 悲し…

斎藤環『人間にとって健康とは何か』

言い方は変だが、私は日本のほとんどの哲学は、 健康人の哲学 だと思っている。例えば、心理学を考えてみよう。人が「心の病」にかかれるのは、そもそも 体が健康 だから、ということが実は前提になっている。すでに、体が「壊れて」いれば、そもそも。精神…

東京アースダイバー

東京は不思議な街だ。それは、田舎から東京に出てきた人ならみんな感じていることではないだろうか。田舎は、バブル期の終焉以降、完全な衰退の一途を辿っている。つまり、田舎の人間にとって、バブル以降は、その「認識」が一貫している、ということなのだ…

国会の役割

ここのところのフィリピンでのISの活動がネットのニュースになっているが、さて。フィリピン問題って、そもそも、テレビや大手新聞とかで取り上げられているのかな? なんか変なんだよね。フィリピンって、まあ、隣りの国だよね。そこの一部が「イスラム国…

アンゼルム・W・ミュラー『徳は何の役に立つのか?』

ここのところずっと問題にしている、東浩紀先生の「観光客の哲学」であるが、そこにだれも触れないが、非常に問題が大きいと思われる記述がある。 たとえば少子化問題を考えてみよう。ぼくたちの社会は、女性ひとりひとりを顔のある固有の存在として扱うかぎ…

北田暁大・栗原裕一郎・後藤和智『現代ニッポン論壇事情 社会批評の30年史』

イギリスのロンドンで、タワーマンションが火の海に飲まれた光景は、あっけにとられたというか、あれを見て、高層マンションはダメだな、と改めて思わされた。 高層マンションは火が覆い始めると、まず、高層の人は逃げられない。それだけでも、人が済む場所…

デジャブ感

昨日のサッカー日本代表のイラク戦で引き分けという試合結果であったわけだが、一つ気になった点は、明らかに日本の選手は体調の管理に失敗している、ということなのではないか。 サッカーは何人でも選手交代ができるというルールになっていない。それは、た…

河野裕『サクラダリセット』

今、アニメ版の第10話が終わったところで、ちょうど原作の第三巻の最後が描かれた。アニメ版は、おそらく時系列で原作を並べているところがあるのだろう。 正直、原作の最終巻の第七巻までを駆け足で読んだ感想としては、うーん、といったところだろうか。…

御用学者たちの「終わらない日常」

今日の夕刊フジで、豊洲移転問題についての「併用」案について書いてある。 一方、市場の持続可能性などを検討してきた都の「市場問題プロジェクトチーム」(PT)は5日、築地市場の再整備案と、豊洲移転の両案に加え、両市場をどちらも活用する案を提示し…

コンピュータと「テロ」

さて、今週の videonews.com では、ニュースコメンタリーとして、6月6日に、ネットメディア「インターセプト」で発表された、NSA(米国家安全保障局)の内部資料、つまり、ロシアのアメリカ大統領選への関与について、詳しく紹介している。 神保哲生:まず、…

ビッグデータに「抗う」とは?

いわゆる「文系」哲学者による「説教」は正直、聞きあきた感じがある。宮台先生が「もう昔のような福祉はありえない。二度と戻ってこない」みたいな、新自由主義的「恫喝」をするとき、そこで語られてきたことは、「ゆとり教育」が示していたように、一般大…

サッカーと暴力

さて。ACLでの浦和と済州の試合での厳罰がAFC側から下された。 AFC REITERATES ZERO TOLERANCE POLICY ON ABUSE TOWARDS MATCH OFFICIALS ということで、以下で少し、その内容について分析してみたい。 一応、整理すると、制裁内容としては以下となる。 済州…

ダメによる「連帯」

両雄並び立たずという言葉があるように、日本の戦国時代も織田信長、豊臣秀吉、徳川家康などの武将が「天下」を賭けて、戦ったというわけだが、なぜ徳川幕府があそこまで続いたのかを考えると、江戸に幕府を置いたから、というのが大きいように思われる。そ…

友敵理論と言論プロレス

東浩紀先生の『観光客の哲学』がよく分からないのが、ようするにネットワーク理論による「つながり」を観光客が 増大 させていくことが、「誤配的マルチチュード」として、ローティ的な未来の 連帯 つまり、「リベラル」的希望なんだ、と言っているわけだけ…

三本目の足

この前、軽いぎっくり腰になって、まあ、歩けないほどではなかったんだけど、それなりに歩くと痛い状況だったんだが、その時思ったのは、東京の駅や電車は若い体力のある「労働者」の場所なんだな、ということだ。つまり、あまりにも速く人々が移動していて…

なんの確率?

東浩紀先生の『観光客の哲学』は、基本的にはいわゆる「ポストモダン」と呼ばれる人たちが言ってきたことであり、東浩紀先生自身も昔から語ってきたことを踏襲した内容になっているわけで、その構造は第一部の最後で、リチャード・ローティの『偶然・アイロ…

対立→和解→団結

ラブライブのソロアルバムというのがあって、ようするに、ミューズの歌をミューズの9人それぞれが、一人で歌うというわけだが、それらを聞いていると、とりあえず真姫ちゃんは別格としてw だれがいいかと考えると、「えりち」かな、と思うんですよね。 そ…

高橋ヒロシ『QP』

今日の、J1サッカーの柏対浦和の試合を見ていて、確かに浦和は3日前の試合で疲労がたまっていたことは確かなのだろうが、それはおいといても、なぜ柏がここのところ連勝をしていて、J1首位を走っているのかの理由を理解させてくれた。 浦和のチャンスが…

三矢太一郎『日本の近代とは何か』

日本近代の「秘密」について考えるとき、どうしても天皇制について考えないわけにはいかない。それは、おそらく、日本における「天皇」が キリスト教における神 の代替物として構想されている、ということに、現代においてもあまり認識されていない、という…

レイプ事件とアカウンタビリティ

レイプ事件の御用ジャーナリストは、まさに『総理』という、レイプ事件で不起訴になって、TBSを辞めた後に書いた本の後書きで次のように書いている。 一般人の感想ならまだしも、もしジャーナリズムや学者を名乗る人物が「最も総理にしてはいけない」と断…